ヨットの写真、Project Scarabのタイトル。
これを見てアーサー・ランサム サーガを思い浮かべたあなた! 正解です。

そもそもの始まりはサーガのとりこになった中学生がなぜ
こんな定年間際になって木造のディンギーを手がけようと思ったか?

 
中学生の夏休み、合歓の木の花が咲き誇っている下の木陰でアーサー・ランサムの全集を毎日読みふけっていた。子供たちだけでディンギーを繰って島に渡りキャンプをするなんて羨ましすぎるじゃないか?

それから

 中学3年生の夏休み、高校受験など考えもせず、暮しの手帖2世紀1号のカヌーの特集を見て夏休み一杯を費やしてカヌーを作ったのが船とのつきあいの始まり。学生時代も湖畔でキャンプをしたり、水辺でカヌーに乗ったりしていた。
 しかしやはり帆がないとね。就職して湖岸に近い勤務地になったときは船舶免許を取ったり、ディンギーの教習を受けたり。職場で皆でダイビングのライセンスを手に入れて、ダイビングをしてあるいたり。
 船舶免許は今では小型船舶1級、特殊、特別と客を乗せて操縦できる資格にまでなった物の自分の帆船は未だに手が届かず。
 そうこうしているうちにそろそろ退職する年代になってしまった。
 それなりの職業に就き、それなりの成果を上げ、それなりに感謝をされてきた(自己満足?)が、はっと気がつけば次の誕生日を迎えれば世間ではもう定年じゃないか。
 とりとめも無くインターネットの世界を漂っていたら、懐かしいアーサー・ランサム関連のホームページに行き当たった。読めば木造ディンギーを造るために早期退職して始めたというではないか?おそらく今の私より少し若いときに手を付けていらっしゃる?
 えーっ私も木造ディンギーを自分で造って丘陵地帯の湖に浮かべて遊びたい!
 一旦思い出したら来る日も、来る日もそのホームページに日参。製作過程を繰り返し繰り返し読むのが、毎日の空いた時間の費やし方になってしまった。
 そのホームページはずばり「アマゾン号に乗りたい」
 サセックス卿こと木村 直人氏のとても良くまとまったS&G造船のバイブルと言って良いようなホームページ(と私は思っている)。
 もうあとは走り出すしかない。父が早死にだったとはいえ、私はもう父より一回り長生きしている。時間がどのくらい残されているか判らないがやってみよう。という過程の記録を残すためのホームページです。